花岡悟が餓死!理由は?モデルとなった山口良忠はどんな人?法と正義に殉じた生涯とは

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ドラマ「虎に翼」の中で、主人公・寅子の同級生で初恋の相手である花岡悟は、物語の終盤で悲劇的な死を迎えます。その死因が餓死であるというのは本当なのでしょうか?

一方、山口良忠はこの物語のモデルであり、彼もまた闇米問題の影響を受け、栄養失調によって命を落としました。

二人の比較から、共通点と相違点が見えてきます。この記事では、花岡悟が餓死!理由は?モデルとなった山口良忠について深堀してみました。

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「虎に翼」花岡悟(岩田剛典)はどんな人?寅子の初恋の相手!

花岡悟:はなおか さとる岩田剛典

1935年、寅子とその仲間たちは明律大学の法学部に進学しました。この時点で、女性も弁護士の資格を取得できるようになっていました。初日、寅子たちは男子学生たちからの侮辱に備えて気を引き締めて登校しました。しかし、そこで出迎えてくれたのは、女性に対して理解を示す花岡悟とその仲間たちでした。

轟とよねの対立と花岡悟の仲裁

しかし、全ての男子生徒が女性を理解しているわけではありませんでした。轟とよねは一触即発の状態になりましたが、花岡悟がその場をうまく収めました。

徹男の講義とその後の出来事

ある日、大庭梅子の夫で弁護士の徹男が代講として講義を行いました。しかし、徹男は梅子を侮辱するような発言を繰り返し、その後帰宅しました。これに寅子は納得がいかず、後日、花岡悟がみんなをハイキングに誘い、日曜日に出かけることになりました。

ハイキングでの出来事とその後の恋愛

ランチのとき、男子生徒たちが徹男に愛人がいるという発言をしました。これに寅子は怒り、花岡悟がその場に現れ、最初は男子生徒を諫めるものの、次第に徹男を擁護し始め、さらには梅子に対して家事を放棄して大学に通っていると発言しました。これに寅子は怒り、花岡悟を突き飛ばしました。

花岡悟の怪我とその後の出来事

花岡悟はバランスを崩して崖から落ち、病院で治療を受けることになりました。その間、寅子は花岡悟に謝罪することができず、3日が過ぎてしまいました。

退院して登校してきた花岡悟は、梅子に謝罪しました。その後、寅子も改めて花岡悟に謝罪しました。しかし、花岡悟は不機嫌で、「君のことばかり考えてしまうだろう」と言いました。これに寅子は心がときめきました。

寅子と花岡悟の関係の深まり

その頃、寅子の父、直言は贈賄の疑いで逮捕されてしまいます。その後、花岡悟が穂高を連れてきて、穂高が直言の弁護を引き受けることになりました。その後、寅子は久しぶりに登校し、花岡悟が待っていて、教室まで一緒に歩いてくれました。これにより、寅子はますます花岡悟に興味を持つようになりました。

「虎に翼」花岡悟(岩田剛典)と寅子の別れ

1939年、花岡悟は試験に合格し、正式に裁判官になりました。その後、花岡悟は佐賀地裁への赴任が決まり、寅子と別れました。1940年、久保田が女性弁護士として初めて法廷に立った日、寅子は上京していた花岡悟と偶然再会しました。しかし、花岡悟は婚約者を連れていて、寅子は言葉を失いました。

寅子の決断とその後の出来事

その後、寅子は両親に社会的地位のため、お見合い相手を探してほしいと頼みました。一方、花岡悟と寅子の関係を知っていた轟とよねは、花岡悟を呼び出し、寅子のことをどう思っているのか問いただしました。花岡悟は結婚相手には家庭に入ってほしいと思っていて、弁護士になった寅子に、そんなことは頼めないと胸の内を明かしました。

寅子の結婚生活の始まり

寅子は優三という男性と結婚しました。優三は寅子に対して長い間愛情を抱いており、その感情を寅子に打ち明けました。寅子は当初、この結婚が形式的なものだと考えていましたが、優三の優しさに触れるうちに、彼に対する感情が深まっていきました。

寅子の妊娠と優三の出征

寅子は妊娠し、その事実により周囲からのプレッシャーを感じ、仕事を辞めることを決意しました。しかし、その後、優三は軍に召集され、戦地へと旅立つことになりました。そして、戦争が終わった後、優三が戦死したことが判明しました。

「虎に翼」花岡悟の死は餓死!寅子と再会後の衝撃的な最期

寅子は裁判官になることを目指し、その過程で偶然にも花岡悟と再会しました。寅子が自身の悩みを花岡悟に打ち明けると、彼は「自分がどうなりたいかは自分で決めるしかない。本当の自分を忘れないように」と励ました。

「虎に翼」花岡悟の苦悩とは

「人としての正しさと司法としての正しさ」法律と倫理の間で揺れ動くことでした。彼は裁判官として法を守ることを決意し、闇市での食べ物を一切口にせず、法を守るために配給食糧のみを食べ続けました。その結果・・・

花岡悟の死とその理由は

寅子は花岡悟が餓死したという衝撃的な事実を知ります。花岡悟は法を尊重し、闇市での食物を一切口にせず、その結果、栄養失調で命を落としていました。

寅子の涙と誓い

寅子は公園のベンチに座り、涙を流しながら亡くなった花岡悟に向けてこうつぶやきました。「どう生きていくべきかまだ納得できていないけれど、花岡さんが守ろうとしたもの、私も守っていくから」と。

「虎に翼」花岡が餓死!モデルとなった山口良忠とはどんな人物?

花岡悟のモデルとなったのは、昭和時代の裁判官である山口良忠(やまぐち よしただ)です。彼は1913年(大正2年)11月16日に佐賀県杵島郡白石町で生まれました。佐賀高等学校(旧制)を経て京都帝国大学を卒業し、高等文官試験司法科試験に合格して判事となりました。

闇米問題と戦後の食糧不足

1942年(昭和17年)には東京民事地方裁判所に転任し、1946年(昭和21年)には東京区裁判所の経済事犯専任判事となります。彼の配属された部署は闇米問題を取り扱っていました。当時、日本は戦争が終わり、食糧不足に悩まされていました。戦時中よりも戦後のほうが深刻な状況で、多くの人々が闇米に手を出さざるを得なかったのです。

大蔵大臣の渋沢敬三が「1000万人が餓死するかもしれない」と語るほど、食糧事情は逼迫していました。GHQもようやく日本の食糧不足を認め、アメリカが食料支援を行うようになりましたが、それでも多くの人が闇取引に依存せざるを得ませんでした。

山口良忠の信念と最期

山口良忠は闇取引に関わる裁判を担当するにあたり、自分自身が闇米を口にすることを固く拒否しました。真面目で正義感が強い彼は、配給された食料を家族に優先的に分け与え、自分はおかゆをすすって命をつないでいました。

親戚や友人が分けてくれる食料も受け取らず、自ら畑を耕して食料を得ようとしましたが、すぐに十分な量を収穫することはできませんでした。

1947年(昭和22年)8月27日、山口は裁判所で倒れ、故郷の佐賀県白石町に戻って療養生活を送りました。故郷に戻ってからは配給以外の食料も口にしましたが、時すでに遅く、同年10月1日に栄養失調が原因の肺炎で亡くなりました。享年33歳でした。

山口良忠の死は新聞に取り上げられ、彼の行動について賛否両論が巻き起こりました。彼の忠実な行動を称賛する声もあれば、バカ正直すぎるとの批判もありました。しかし、彼は法を守りつつも、闇取引に関わった被告に対しては同情的で不当に厳しい判決は下しませんでした。

山口良忠と花岡悟の比較:共通点と相違点

山口良忠と「虎に翼」のキャラクター、花岡悟は、多くの面で類似性を持っています。しかし、彼らの間には明確な相違点も存在します。以下に、それらの共通点と相違点を詳しく見ていきましょう。

共通点:栄養失調による死

山口良忠と花岡悟の間には、死因が栄養失調であるという共通点があります。両者とも、闇市の食物を避け、配給食糧のみを摂取した結果、栄養失調で亡くなりました。

共通点:佐賀県と1947年の死

山口良忠は佐賀県出身で、花岡悟も裁判官として佐賀に赴任しました。また、両者とも1947年に亡くなっています。これらの共通点から、山口良忠が花岡悟のモデルである可能性が高いと考えられます。

山口良忠と花岡悟の相違点

一方、山口良忠と花岡悟の間には、いくつかの明確な相違点も存在します。

相違点:大学と恋愛関係

花岡悟は明律大学(モデルは明治大学)の出身で、山口良忠は京都帝国大学を卒業しています。また、山口良忠と三淵嘉子さんの間には、確認できる恋愛関係は存在しませんでした。

相違点:死亡した場所

花岡悟は東京に戻った後に亡くなりましたが、山口良忠は東京で倒れ、その後、療養先の佐賀県で亡くなりました。

以上のように、山口良忠と花岡悟の間には、多くの共通点と相違点が存在します。しかし、花岡悟と寅子のラブストーリーは、フィクションであると考えられます。

【虎に翼】花岡悟が餓死!ドラマのメッセージとは

戦後の日本社会の厳しさと新たな希望も描かれています。戦後、食糧が不足し、人々が餓死や栄養失調の危機にさらされていた中、寅子は新たな希望である「日本国憲法」と出会います。

そして、新たに形成されていく日本という国で、寅子らがどのように生きるのかが描かれています。

まとめ

「虎に翼」という朝の連続テレビ小説に、岩田剛典さんが演じる花岡悟が登場します。

彼は明律大学法学部の学生で、女子学生たちを温かく迎え入れる男子学生の一人です。

やがて、彼は寅子と恋に落ちますが、家庭に入ってほしいという願望から、弁護士となった寅子にプロポーズすることはありませんでした。

その後、二人はそれぞれ異なるパートナーと結婚します。

戦後の混乱期には、配給される食料だけでは生活が成り立たず、闇市の食料に頼るしかありませんでした。

花岡悟は、その闇市の食料を手に入れることなく、闇市で捕まった被告人たちを裁く裁判官として法を守り続け、結果的に栄養失調で命を落とします。

彼のキャラクターのモデルは、同じく闇市の食べ物を手に入れず、栄養失調で亡くなった裁判官、山口良忠さんに非常に近いと考えられます。

しかし、寅子のモデルである三淵嘉子さんとの接点は見つかりませんでした。そのため、二人の恋愛話はドラマ独自の創作であると思われます。

したがって、山口良忠さんは花岡悟のキャラクターに非常に近い存在ではありますが、寅子のモデルである三淵嘉子さんとの直接的な関連性はないと言えます。