パリオリンピックでメダル獲得を目指す松田詩野選手。幼い頃からサーフィンに親しみ、才能を開花させた彼女は、15歳で世界大会デビューを果たし、日本代表として活躍。しかし、東京五輪内定取り消しという挫折を味わいます。
絶望の淵に立たされた彼女が、どのように立ち上がり、パリ五輪への挑戦を決意したのか。
この記事では、松田選手の生い立ちからサーフィンとの出会い、プロサーファーとしてのキャリア、そして内定取り消しという挫折とそれを乗り越えた経験などを紹介していきます。
松田詩野オリンピック内定取り消しの理由は?
2020年ワールドゲームズ(アメリカ)でアジア勢最上位となり、パリ五輪サーフィン女子の日本代表内定第一号を獲得した松田詩野選手でしたが、2021年ワールドゲームズ(エルサルバドル)で本来の実力を発揮できず、内定が取り消されてしまいました。
17歳松田が五輪代表に「内定」 サーフィン世界選手権
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東京五輪のサーフィン日本代表に17歳の松田詩野が条件付き「内定」。10代の躍進が光る新種目。松田の大舞台での活躍を見てみたい。がんばれ。#東京オリンピック pic.twitter.com/My1NQ1CPB9
松田詩野選手が内定取り消しになった背景には、東京五輪の延期と出場枠の見直しにより、彼女が既に得ていた五輪出場権が条件付きとなり、最終的には失われたことです。
松田詩野選手は、ワールドゲームズ2021において本来の実力を発揮できませんでした。
コンディションが自分に合わなかったことや、プレッシャーに負けてしまったことなどが原因とされています。
結果、前田マヒナ選手、都筑有夢路選手に逆転され、アジア勢最上位を逃してしまいました。
松田詩野プロフィールを紹介!サーフィンとの出会いはいつ?
松田詩野選手のプロフィールを紹介します。
「過去の自分を超えられた」サーフィン松田詩野は“世界最難関”タヒチの波を乗りこなせるか【パリ五輪内定第1号】(矢内由美子)#サーフィン #松田詩野 #パリ五輪 #都筑有夢路 #前田マヒナ https://t.co/5hmO5jZUEJ
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松田詩野選手は、6歳の頃にサーフィンと出会いました。海が近い環境で育ち、両親がボディーボードとロングボードをやっていた影響もあり、地元のサーフィンスクールに通い始めたのがきっかけです。
ホームポイントは波が小さく、サーフィンを始めやすい場所でした。
地元のサーフィンスクールで基礎を学び、その後は様々なコンテストにも出場するようになり、学生時代はサーフィン漬けの日々を送り、プロサーファーになることを夢見ていました。
松田詩野の経歴!15歳で世界大会デビュー
15歳の松田詩野がタヒチのポプキを破り今季初優勝。U12では岩見天獅が優勝。一宮千葉オープン最終日 https://t.co/LofFe6TZOV pic.twitter.com/Zebeo4Ny1B
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神奈川県茅ヶ崎市出身の松田詩野選手は、幼い頃からサーフィンに親しみ、驚異的な才能を開花させてきました。
6歳で地元のサーフィンスクールに入門し、初日に波乗りをマスターしたという逸話は、サーフィン界に衝撃を与えました。
14歳という若さでプロ資格を取得し、15歳で世界大会デビュー。 2016年のワールドサーフリーグ(WSL)ジャパンツアー第7戦TRUMP Hyuga Proにてシニアウィメンズ部門でプロ初優勝を飾り、その快進撃は止まることを知りません。
2016年から2024年まで、松田詩野選手はISA世界選手権日本代表として活躍。 2019年には「第1回ジャパンオープンオブサーフィン」で初代女王となり、東京オリンピック出場権をほぼ手中に収めました。
しかし、東京オリンピック内定取り消しという挫折を味わいます。 選考ルール変更により内定が取り消された瞬間、松田詩野選手は絶望に打ちひしがれました。
それでも、すぐに気持ちを切り替え、這い上がるための努力を続けます。そして2022年、見事パリ五輪出場権を掴み取るのです。
2024年パリ五輪予選を兼ねたワールドゲームズでアジア最上位の13位となり、全競技を通じて日本勢第1号のパリオ五輪代表に内定。
以下に経歴をまとめました。
【経歴】
- 2008年頃:6歳で地元のサーフィンスクールに入門し、初日に波乗りをマスター。
- 2016年7月:14歳で日本プロサーフィン連盟(JPSA)公認プロ資格を取得。
- 2016年:ワールドサーフリーグ(WSL)ジャパンツアー第7戦TRUMP Hyuga Proにてシニアウィメンズ部門でプロ初優勝。
- 2016年-2024年:ISA世界選手権日本代表として活躍。
- 2019年:「第1回ジャパンオープンオブサーフィン」で初代女王となり、東京オリンピック出場権をほぼ手中に収める。
- 2020年:東京オリンピックの出場権が選考ルール変更により取り消される。
- 2022年:パリ五輪出場権を獲得。
- 2024年:パリ五輪予選を兼ねたワールドゲームズでアジア最上位の13位となり、全競技を通じて日本勢第1号のパリ五輪代表に内定。
10代で、数々の競技で優勝を経験していますね!10代からプロ意識があるのは、凄いことです。
松田詩野オリンピック内定取り消しからの逆転!パリでメダルを目指す!
彼女は負けませんでした。2年前の東京五輪内定取り消しの悔しさを晴らし、見事リベンジを果たしたのです。
【先取り2024パリ】日本からは五十嵐カノア、稲葉玲王、松田詩野が参戦! タヒチ行きの切符となる出場権を獲得した世界各国の代表選手を全員チェック!!https://t.co/IqYIuHqrwl
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2023年6月5日、松田詩野選手はエルサルバドルで開催されたISAワールドサーフィンゲームズで、2024年パリ五輪出場権を条件付きで獲得しました。
インタビューの中で、松田詩野選手は喜びと決意を語りました。
「オリンピックに向けて努力してきた部分もあったので、このアジア枠を取ってパリオリンピックの切符を取れてすごく嬉しいです。」
2年前のエルサルバドルでの悔しい経験を糧に、松田詩野選手は成長を遂げてきました。
「すごい悔しい思いをしたんですけど、リベンジと思って、その思いを『絶対、次は自分がオリンピック(の出場権)を取るんだ』っていう気持ちに変えられました。」
そして、今大会では強い気持ちと自信、そして海を感じることで、見事勝利を収めました。
「自分で自分を一番信じてあげるということ。あと、このエルサルバドルは前に来たことがあるポイントだったので、自信を持って挑みました。」
パリ五輪では、松田選手は世界屈指のサーフスポットであるタヒチ・チョープーでの戦いに挑みます。
さらに、松田詩野選手は女性サーファーとして、このスポーツの魅力を伝えていくことを目指しています。
「オリンピックや(各種)大会で活躍して、サーフィンの素晴らしさを若い世代やサーフィンをしたことがない人にも伝えられるような存在になりたい。」
東京五輪の悔しさを乗り越え、パリ五輪でさらなる飛躍を目指す松田詩野選手から目が離せませんね。
彼女のパリ五輪での活躍が、サーフィン界に新たな旋風を巻き起こすこと間違いないでしょう!
彼女の強さの原動力は家族の絆!
まとめ
2020年東京オリンピックサーフィン女子日本代表内定を目前にしながら、本来の実力を発揮できず、内定を取り消されてしまいました。
しかし、松田詩野選手は諦めずに努力を続け、2023年ワールドゲームズ(フランス)でアジア勢最上位となり、パリ五輪出場権を掴み取りました。
東京オリンピックの夢は絶たれてしまいましたが、松田詩野選手はそこから這い上がり、更なる高みを目指して歩み始めました。パリ五輪では悲願のメダル獲得に挑みます。
松田選手の逆転劇は、夢に向かって諦めずに努力すれば、必ず道は開けることを証明しています。彼女の今後の活躍に期待が高まります。